本研究では油溶性開始剤を用いたソープフリー乳化重合による高分子ミクロン粒子の合成とそのプロセス化及び応用について検討した。その結果,電解質によりイオン強度を変化させることで微粒子径を300nm~20μmまで短時間で制御することに成功した。さらにN-ビニルアセトアミドと共重合することで粒子濃度の向上が可能である。これらの技術を利用して合成した微粒子を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)へ応用した。具体的には,樹脂成分を含む微粒子を上記の方法で合成し,予め炭素繊維に吸着させる。この操作により,炭素繊維と樹脂との界面接着性が向上し,高強度のCFRPの作製が可能であることを示した。
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