伊勢湾内に設けた調査点から混合栄養性有毒渦鞭毛藻Dinophysis acuminataを採取して,その細胞の食胞内に残存する遺伝子を解析し餌生物の特定を試みた。その結果,いずれのD. acuminata細胞からも繊毛虫Mesodinium rubrumが検出された。さらに,調査点においてD. acuminataとM. rubrumの出現関係を季節的に調べたところ, D. acuminataの増減は,やはり餌生物であるM. rubrumの出現により左右されている場合があることを示し得た。なお,本研究ではD. rotundataについても,D. acuminataと同様の研究を行った。
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