本研究は団粒構造の発達した火山灰由来の黒ぼく畑地土壌において,団粒径が大きくなるにつれて温度の上昇とともに団粒構造の安定性が低下すること,小さな団粒では安定性は高いまま維持されるにも関わらず結合物質の一つである多糖類の溶出が温度とともに増加しすることを示した.また,土壌の物理性に基づいてレーダーチャートを用いる土壌評価手法を提案し,温度の影響を統合的に評価することを可能にした.さらに,熱水消毒のように地表面からの水を供給する際に不可欠な,浸潤過程の可視化についてアレイ地中レーダを用いる方法の検証を行い,その有効性を確認した.
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