オートファジーは真核生物に備わる分解系で、飢餓時に細胞質成分を液胞やリソソームに輸送し分解する。オートファジーによる分解は非特異的かつバルクであることから、その活性は厳密に制御される。オートファジー活性にリン酸化酵素が参画していることが知られているが、どの脱リン酸化酵素が、どのように関与するか、は全く不明である。本研究では、PP2AとカルシニューリンがAtg13を基質としてオートファジーの開始に、Msg5とSdp1がSlt2を基質として負の制御に寄与することを見出した。また、オートファジーに必須な、新規PI3キナーゼ構成因子Atg38が複合体形成に寄与することを明らかにした。
|