トリプトファン取り込み能を画像化することを目的にトリプトファン誘導体[11C]1-メチルL-トリリプトファン(1-MT)のポジトロン標識合成を行い、 [11C]1-MTの体内動態特性について動物PETを用い行った。[11C]1-MTは膵臓に最も高く集積し、脳への集積は他の臓器と比較して低かった。膵臓および脳において[11C]1-MTは能動的に取り込まれ、トリプトファン代謝を促進する副腎皮質ホルモンを前投与することにより30%取り込みが減少した。これらのことから[11C]1-MTはストレスによるトリプトファン代謝に依存して取り込み量が変動し、うつ病などの診断マーカーとして有用であると示唆された。
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