研究代表者らは、バンレイシ科アセトゲニン類の共通構造であるラクトン環を、他の複素環に置換した誘導体がヒトがん細胞の増殖を強力に阻害することを見出している。特に、チオフェン環を結合させた誘導体はマウスxenograftモデルを用いたin vivo試験において有望な抗腫瘍活性を示すことを明らかにしている。そこで更に高活性な誘導体の創出を目指して、分子両端に複素環を連結させたデュアルコア型アセトゲニン誘導体の合成を行った。合成した誘導体について39種類のヒトがん細胞に対する増殖抑制活性を評価した結果、この位置の官能基化が新規誘導体創製に繋がることを明らかにした。
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