研究課題
基盤研究(C)
本研究は、ヒト胎児肝細胞を用いた胎児毒性評価系を構築し、その分子毒性基盤を確立することを目的とした。妊婦への投与が禁忌となっている医薬品を含めた多くの化学物質の肝細胞毒性を評価した結果、タモキシフェン、ジクロフェナク、レチノイン酸などが強い毒性を示した。解毒酵素であるグルタチオン-S-転移酵素はこれらの毒性を軽減することができなかった。また、解析した多くの化学物質は胎児肝臓のシトクロムP450や硫酸転移酵素など多くの薬物代謝酵素の発現を誘導することが明らかとなった。
薬物代謝学、衛生化学