アスベストの暴露により発生する悪性胸膜中皮腫は治療が困難な悪性腫瘍の一つであり、新しい治療法の開発が望まれています。今回、悪性胸膜中皮腫に特異的に発現しているポドプラニンと呼ばれる蛋白質を標的とした新しい抗体医薬の開発を目的として検討を行いました。その結果、我々が開発した特異的抗ポドプラニン抗体は免疫細胞の働きを介して癌細胞に障害を与えることが認められました。今回検討した抗ポドプラニン抗体を基盤とした新しい抗体医薬を開発することにより、悪性胸膜中皮腫の治療成績改善に大きく寄与する可能性があると考えられます。
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