低血糖時の副腎髄質からのカテコールアミン分泌におけるムスカリン受容体の役割を調べるために、ムスカリン受容体ノックアウトマウスを用い実験を行った。24時間絶食させたマウスにインスリンを投与し血糖値を下げ、血中のカテコールアミン量の継時変化を野生型マウスと比較した。しかしながら、両者に有意な差はみられなかった。モルモット副腎髄質細胞やPC12細胞を用いた実験により、ムスカリン受容体によるカテコールアミン分泌に非選択的陽イオンチャネル(TRPCチャネル)がSTIM1分子と共に関わっていることがわかり、ムスカリン刺激にTRPCチャネルの細胞内局在が変化することを見いだした。
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