A20はN末端のOTUドメインとC末端側の7つのzinc finger motif (ZnF)より構成され、OTUドメインを介して脱ユビキチン化酵素として働く一方で、4番目のZnFを介してユビキチン結合酵素としても働く。A20はこれらの酵素活性依存的な機構により転写因子NF-κBを抑制すると考えられている。本研究では、A20が7番目のZnF (ZnF7) を介して別のユビキチン結合酵素cIAP1の制御を行いNF-κBの活性化や細胞死抑制を導くことを明らかにした。ZnF7はBリンパ腫において高頻度に変異が認められることから、cIAP1制御の破綻が疾患発症に寄与していると考えられる。
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