研究課題
基盤研究(C)
申請者らは、先行研究で、KRAS変異を伴い且つ高い増殖活性を示す肺腺癌の術後再発率が特に高い事、および変異型KRAS下流の網羅的解析で複数のS100分子が高発現している事を明らかにした。当該研究では、肺腺癌における複数のS100分子の発現解析、および臨床病理学的因子との相関解析を行った。その結果、S100A11は、KRAS変異を伴い且つ高い増殖活性を示す一群において、有意に高い発現を示した。これは、S100A11が、KRAS変異を伴い且つ高い増殖活性を示す予後不良な肺腺癌の一群において、高悪性度を規定する分子基盤の一部を担っている可能性を示唆した。
呼吸器外科学、人体病理学