塩酸イリノテカン(CPT-11)は主要な固形癌においてKey drugの一つである。今回我々は、DMETマイクロアレイを用いて末梢血から採取した14例のCPT-11投与患者の遺伝子多型を網羅的に解析しCPT-11による治療の有害事象との関連性を検討した。Grade 4の好中球減少症と遺伝子多型との間には有意な相関を認めなかったが、Grade 2≦の下痢との間には、検定の多重性を考慮しても1種類の遺伝子多型との有意な相関が認められた。24例の別コホートを用いた検討でも同遺伝子と下痢の発現との間に関連性が示唆された。UGT1A1*6多型と好中球減少の怠惰にも有意な関連を認めた。
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