筋ジストロフィーおよび内視鏡治療後の食道粘膜狭窄の増悪過程に共通する病態であるマクロファージが関与する炎症反応に焦点を当てた。THP-1をマクロファージ様に分化させた細胞をpoly(I:C)やCSEなどで刺激した際に誘導されるサイトカインの生成量をELISA 法にて評価した。その結果、IL-8の誘導が顕著であった。そこでIL-8を指標として、抗線維化薬のピルフェニドンによるIL-8の抑制効果を検討したところ、IL-8の抑制傾向が認められた。この系は簡便な系であり、炎症性サイトカインの分泌抑制ひいては慢性炎症が関与する疾患の対する候補薬物のスクリーニングに有用である可能性が示唆された。
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