2009~2014年に日本国内の小児科外来で乳幼児急性胃腸炎患者から便検体を採取し、ウイルスを検出した。ノロウイルスGIIとロタウイルスが主要ウイルスであった。ノロウイルスではGII.4の流行変異株の変遷がみられた。日本の乳幼児下痢検体から初めてコサウイルス(ピコルナウイルス科)を検出し、この患者ではこのウイルスが下痢の原因であることを示した。この株はコサウイルスAの新しい遺伝子型であった。さらにコサウイルスはブタに感染することを示した。 ブタの下痢病原体とされているアイチウイルスCの変異型がタイ、日本で流行しており、この変異型には病原性が認められなかった。
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