1本鎖のノンコーディングRNAであるmicroRNA(miRNA)は,鎖長が約20塩基と非常に短いため,死後,安定して残存するものがある.そこで本研究ではラットを用いた動物実験により,死後経過時間と生前のストレス程度を反映する生体マーカーとなるmiRNAの探索を行った.心臓ではmiR-16,肝臓ではmiR-21,血液ではmiR-451を内部標準とすると,死後経過時間と不安定な細胞質RNAとの間に良い相関が得られた.また,ラットにストレス(飲酒・運動・拘束)を与えて次世代シークエンサーで解析したところ,ストレスで増減する数種類のmiRNAが検出された.
|