急速進行性腎炎症候群(RPGN)は,急速に進行する腎不全症候群である.わが国で5番目に多い透析導入原疾患であり,2年生存率が約80%と生命予後も不良である.この腎予後および生命予後に,原疾患の再燃および感染症併発が関連することが報告されている.本研究ではRPGNの予後改善を目的として,再燃および感染症併発に関連する因子について検討した.その結果,診断時の疾患活動性および寛解時の臓器障害の程度に関する指標マーカーが再燃および感染症併発に最も関連することが示された.更なる予後改善のためには,疾患活動性や臓器障害の程度が高い症例に対する免疫抑制療法の確立が重要と考えられた.
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