研究課題
基盤研究(C)
腎近位尿細管細胞のL-FABPは、酸化ストレスにより生じる過酸化脂質と強く結合し細胞外へ排出することにより腎保護的に働くといわれているが、今回L-FABP Tgマウスを用いて脳虚血再灌流(MCAO)モデルを作成したところ、野生型と比しMCAO後の腎臓において脂質代謝に変化が生じていた。これは、脳梗塞のような腎外血管病変時には、近位尿細管細胞L-FABPを介した抗酸化・脂肪酸処理能の増強により腎保護につながる可能性を示唆する所見であり、脳腎連関の機序の一つである可能性が示された。
腎臓内科学