重症心身障害者症例33例(1~58才 平均19.0才)に対してグルコース投与による水素呼気テストを行った。水素呼気ガステストのSBO判定基準の結果、33例中SBO陽性:3例、疑陽性:6例であった。全例で抗痙攣剤、1例で胃酸分泌抑制剤が投与されていた。食道インピーダンスでは全例で異常胃食道逆流症は認められなかった。13C呼気ガス分析による胃排出能分析では全例において胃排出遅延を認めた(132.9-241.3min)。 今回の研究で重症心身障害児症例の約1割がSBOを呈している可能性が示唆されたが、臨床パラメータ、酸分泌抑制剤、胃食道逆流、胃排出遅延などとの明らかな統計学的な相関は認められなかった。
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