本研究は、電気生理学的測定に適した注意セット転換(ASS)機能検査システムの開発と、それを用いた健常動物および統合失調症モデル動物における注意セット転換機能に関与するニューロン群の応答特性解明を目的として実施された。ニューロンのユニット活動と時間的同期が容易な視覚および聴覚刺激を弁別刺激とするASS機能検査システムを開発し、ラットを被験体として課題遂行中の内側前頭前皮質(mPFC)ニューロンのユニット活動を記録した。その結果、記録されたmPFCニューロンの約27%が注意転換に関連した発火活動変化を示し、さらにこの注意転換関連性応答には10タイプの活動パターンがあることを明らかにした。
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