AS群においては、文字流暢性課題において、健常者と比較し、酸素化ヘモグロビンの変化量が小さかった。ADHD群においても、同様に、文字流暢性課題において酸素化ヘモグロビンの変化量が小さく、健常者との差は、左背外側前頭前野、左腹外側前頭前野、上側頭回で顕著であり、現在論文化し投稿中である。 AS群とADHD群の精神症状を比較したところ、AQおよびCARRSの値について両者の差異は少なく、臨床所見の類似性が明らかになった。また両者の鑑別のために、動画を用いた「心の理論」課題を施行し、アイトラッカーにより視線計測を行った。この結果、両群の間に明確な差異が認めらており鑑別診断に重要な所見である。
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