研究の結果、死亡原因により得られる死後画像所見の経時変化が異なり、従って死亡原因判定に死後CT画像を用いる場合、死後経過時間を考慮することが必須であることが明らかとなった。また、海水溺死/淡水溺水の死後CT画像所見を経時的に検討し、画像所見では両者間に相違がないことが明らかとなった。ヒトの死後画像の経時的変化については、24時間隔てた2回撮像結果から、死後早期の胸膜液体貯留と肺野就下現象の間に関連性があり、死後30時間までは死後変化としての胸膜液出現がなく、死後約40時間までに胸膜腔への液体流出が完了することを明らかにした。
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