我々は、以前に血管内治療手技を用いてブタにおける急性B型大動脈解離モデルを作成することに成功し、研究成果を報告している。今回の研究では、より安定した偽腔開存型の急性B型大動脈解離モデルを作成することを検討し、慢性期経過観察も行い、解離性大動脈瘤モデルの作成を検討した。急性期解離においては従来より安定したモデルが作成できた。慢性期では6頭のうち3頭で径の拡大を認め、解離性大動脈瘤モデルとして期待できるものであった。解離性大動脈瘤モデルを低侵襲な手技で作成できたることは、今後の本疾患に対しての治療的な研究を遂行していく上で、多大な貢献をすることができると考える。
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