癌放射線治療の領域において、従来から放射線の効果を高める放射線増感剤の開発が行なわれてきたが、現在のところ臨床使用可能な増感剤は未だ完成していない。現在、デンマークでニモラゾールの臨床使用が認められているが、その効果は限定的である。従来、増感剤として酸素の代わりにラジカルを固定する電子親和性の高いゾール系化合物が開発されてきたが、効果を高めるためには酸素以外に、抗酸化酵素を不活性化するという視点が重要である。このためには過酸化水素を用いることが必要であり、その効果を持続させるために従来のKORTUCのヒアルロン酸のほかにハイドロゲルを用いることが必要となりその有効性を実験的に明らかにした。
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