予後不良な高悪性度神経膠腫(HGG)の治癒率向上のため、 “最適な照射法を決める因子を導くこと”を目的とした。再発パターンを治療計画装置で正確に評価し投与線量との関連を調べたが、Grade4の多数例で50~60Gy内から再発したため、追加解析したが有用な因子はなかった。Grade3は観察期間が不十分のため結論は延期した。一方、分子生物学的予後因子と再発部位/パターンとの関連では、Grade3の1p/19qLOHとGrade4のIDH-1で治療成績に差を認めたが、特徴的な再発パターンは認めなかった。この結果から、HGGへの術後後療法は別の視点から開発が必要だろう。
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