乳がんはエストロゲンレセプター(ER)、プロゲステロンレセプター、HER2の発現解析に基づいて分類される。上記3分子の発現がすべて低いトリプルネガティブと呼ばれる乳がんは全体の15-20%を占め、予後が悪いため再発、転移する確率が高い。トリプルネガティブ乳がんの特性の理解や特異的な治療法開発のためにも、その分子標的となるがん化に重要な変異の同定が不可欠である。これまでにアナフィラトキシン受容体に着目し、悪性度との関連を解析した。その結果、トリプルネガティブ乳がんにおけるアナフィラトキシン受容体発現量や予後との相関が見いだされた。
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