研究課題
基盤研究(C)
開頭術を要する外傷性頭蓋内血腫を認める頭部外傷患者に限定して脳低温療法の脳保護効果について検討した。また、開頭減圧時の活性酸素の発生が脳損傷を助長すると考え、バイオマーカーを用いて検討した。近年の頭部外傷患者減少の影響で、3年間で対象患者は13例と少なかった。脳低温療法の転帰良好率は100%(5/5)、平温療法群の転帰良好率は62.5%(5/8)であったが、統計学的に差は認められなかった。また、バイオマーカーによる検討においても開頭減圧時の活性酸素の発生は認められなかった。本研究では、症例数も少なく脳低温療法の有効性は認められなかった。今後は、多施設研究にて症例数の確保が必要である。
脳神経外傷