研究期間中に難治性新皮質てんかんに対して外科的治療を行い摘出された組織を対象として、免疫組織学的に解析した。同様な症例で、術中採取されたてんかん患者髄液中タンパクと脳実質に器質的病変のない症例から術中採取された対照髄液をimmunoblotにより比較した。術中FCD可視化分子プローブの標的タンパクは、細胞外に存在することが見込まれる分泌型タンパクTGFβ及びchromogranin Aが候補となった。将来的に、蛍光ラベル分子プローブが作成できれば、てんかん焦点同定の空間解像度が大きく向上し、新皮質てんかんに対する切除外科の成績向上に寄与できると思われる。
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