上皮細胞増殖因子(EGF)受容体(EGFR)は、様々な癌腫でその進展に関連しており、実臨床においても重要な標的分子となっている。本研究では、EGFR経路を阻害する戦略として、EGFRの内在化を標的とする戦略に関する基礎研究を行った。緑茶カテキンの一種であるEGCGはEGFRの内在化を誘導するが、内在化に関わると考えられるc-srcのリン酸化が観察された。このEGCGによるc-srcのリン酸化はc-srcのパルミトイル化を阻害することで抑制されることから細胞膜へのアンカリングや、細胞膜上での局在が重要である可能性が示唆された。
|