敗血症では種々の細胞死が誘導され、逸脱した障害関連分子パターン(DAMPs)が、さらに炎症反応を活性化することが知られている。そこでまずDAMPsの挙動を臨床例で測定した。その結果、histoneやnucleosome, HMGB1の血中レベルは死亡例では高値であり、重症度評価に有用であることが明らかになった。続いてDAMPsの傷害性を検討したところ、histone H3およびH4に強い傷害性がみられることが明らかになった。さらにhistone傷害を緩和する物質について検討をおこなった。その結果、アルブミンや活性化プロテインC、ペントラキシン3には抗ヒストン効果がみられることが確認された。
|