研究成果の概要 |
近年,すでに標準治療として臨床応用され,高い治療効果が報告されている分子標的治療薬が出現してきた。しかしながら口腔扁平上皮癌に対する分子標的治療は確立されておらず,有効な標的分子も確定されていない。研究代表者は,オミックス解析技術を駆使して口腔扁平上皮癌の標的分子候補167種類をリストアップしてきた。本研究は,リストアップした発現異常分子について腫瘍マーカーとしての有用性,妥当性を検証するとともに,動物モデルを用いた臨床前試験を行い,臨床試験への発展を試みるものであった。本研究の結果,HSP90およびPDE5が口腔扁平上皮癌に対する治療標的となり得る分子である可能性が示唆された。
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