本研究の研究協力者は慢性心不全をもつ男性9名、女性10名の合計19名、平均年齢74±15.0歳であった。慢性心不全患者の急性増悪時の身体感覚として、【疑わしい腫れ】【動くとでてくる息苦しさ】【肺が拡がらない息苦しさ】【心臓や足の重さ】【胸の痛み】【少しも動きたくない】【限界域の目安】の7つのカテゴリーが抽出された。慢性心不全患者は、日々の自分自身の身体の声を聴き、身体への感度を高めることによって敏感に変化を感じ取り、身体と生活を調整する基準としていた。慢性心不全患者は日常生活の中で身体感覚とそれに適した行動を試しながら生活する様子が示唆された。
|