研究課題/領域番号 |
25463625
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小寺 さやか 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30509617)
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研究分担者 |
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
井上 清美 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (20511934)
谷垣 靜子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80263143)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 保健師教育 / 保健師 / 臨地実習 / 実習指導者 / プログラム開発 / 現任教育 |
研究実績の概要 |
本研究は自治体に所属する保健師実習指導者(以下,指導者)を対象に,指導者の教育者及び専門職としての力量を強化し,指導者としての役割準備を促すことを意図した保健師現任教育プログラムを大学が開発,実践し,その効果を検証することを目的としている。本研究の2年目に当たる今年度の進捗は以下のとおりである。 [実施内容]指導者の支援ニーズの明確化 予定していた個別インタビュー調査ではなく,既存のデータを用いて指導者の支援ニーズを明らかにした。調査対象は,全国の都道府県及び政令指定都市の保健所・保健センターに所属し,指導者としての経験を有する保健師である。調査に協力が得られた806名のうち,自由記述に回答があった284名の記述を分析対象とした。内容分析の結果,指導者のスキルアップのための支援ニーズとして,【実習指導技術を高める】(39%),【専門能力の強化】(25%),【職場内体制の改善】(19%),【教育機関との連携】(17%),の4つのカテゴリーが見出された。本結果は,第34回日本看護科学学会学術集会にて発表済みである。 [意義]多くの保健師がスキルアップのために必要と感じていたことは,実習指導に関わる基本的知識やスキルであることがわかった。また,これらは通常指導者研修において教授されるものであるが,指導者研修を受講した経験のある者は約3分の一に留まっていることも明らかとなった。先行研究において,指導者のパフォーマンスと研修受講の有無が関連していたことから,指導者になる者に研修機会を担保することは喫緊の課題であることが実証された。今後,これらの知見を教育プログラムに活かしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
所属先において,計画当初に想定していなかった大掛かりな業務を担うことになったため,本研究に対するエフォートが一時的に低下したことが大きな原因である。
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今後の研究の推進方策 |
今後,指導者の支援ニーズと先行研究から得られた知見を基に,教育プログラム案の構成と評価指標を決定し,教育プログラムを実施する。また,これらの成果を検証していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に引き続き海外先進事例視察のための受入れ機関を探したが,年度内に決定できなかった。また,計画進行の遅れから余剰が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に海外視察又は研究者招聘を予定。それ以外は,計画通りの使用を予定している。
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