本研究は,地域観光地の交通整備計画の策定に役立つ,観光周遊行動の分析手法を複数提案した.具体的には,1)旅行者の位置情報をGPSで取得する周遊実験,2)SNSサービスによる旅行者の位置情報・属性データ,3)旅行者の移動を記録したプローブデータ,4)旅行者の交通料金決済の位置データ,を用いて,1)観光スポットの立ち寄り行動特性の把握,2)立ち寄り地点間の利用交通手段や経路といった移動特性の把握,3)旅行者属性の推測,4)GPS機器によるデータ取得仕様の要件整理,に関する知見を得た.これらを通じて,観光地の交通整備計画策定に向けた位置情報データの観光周遊行動分析の活用の可能性と課題を整理した.
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