記号の論理的使用には、記号間の関係に関する論理と、記号の意味間の関係に関する論理との両者が必要になる。この両者の関係は、任意の状況に関して整合的ではないことが知られている。両者の矛盾を解決するには、論理操作の使用に制限を加える必要があると言われたきた。これに対して、本研究では、矛盾が出現したその都度、矛盾を解消する局所的な記号が出現する仮説を提案し、これを庭アリにおける道標形成実験として実装した。その結果、庭アリは論理的矛盾に際してこれを解決する新しい記号を形成し、矛盾した状況を一個の状況として知覚するという結果が得られた。
|