一細胞からゲノムDNAの基配配列を決定することで放射線被ばく影響の定量的測定法の開発を目指した。少量のDNAを鋳型としたDNA増幅はdUTPを含んだdNTP mixを使用してphi29 DNA polymeraseによって全ゲノム増幅を行った。種々の酵素によって断片化し,5’末端および3’末端は,引き続く酵素反応で5’-リン酸/3’-水酸基を付与した形で二本鎖DNAとすることが出来た。DNA断片は,そのまま次世代シーケンサーの塩基配列決定用のライブラリーに調整できた。しかし,残念ながら一細胞へ定量的に放射線照射して,ゲノム変異数と定量的な放射線照射の影響を測定するまでには至らなかった。
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