本研究では、第一に、マウス乳汁中のCCL25の継時的な定量を行った。第二に、CCL25を添加した人工乳を用いてマウス新生仔の人工哺育を行い、その成長と免疫器官の発達に対する乳汁中CCL25の機能性を調べた。 マウス乳汁中のCCL25は初乳中に最も多く、常乳中にも常時存在していた。また、CCL25含有人工乳で哺育された新生児の体重と脾臓および胸腺の重量は対照群と比較して有意に重かった。また、小腸内IgA産生細胞とパイエル板はCCL25含有人工乳投与群でその数が多い傾向がみられた。 以上の結果から、乳汁中CCL25はマウス新生児の成長及び免疫器官の発達に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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