研究課題/領域番号 |
25560308
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研究機関 | 学習院女子大学 |
研究代表者 |
荒井 啓子 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (50082938)
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研究分担者 |
山口 順子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70055325)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 近代日本 / 女性 / スポーツ教育 / 体育 / 身体運動文化 / 華族女学校 / 欧米の女子スポーツ教育 |
研究実績の概要 |
平成26年度においては、研究計画において予定した以下4点について実施した。 (1)研究報告会議: お互いの研究課題の整合性を確認し問題点等を共有するため、適宜、研究報告を含む打ち合わせ会議を実施し、各研究課題に関してさらに資料や関連情報の入手に努めた。 (2)国内資料の調査・検証:研究代表者は、学習院大学資料室及びアーカイブズにおいて、昨年に引き続き、アーキビストである桑尾光太郎氏の協力を得て、『女教一斑』『学習院式事録』等の資料を閲覧し、研究対象について精査した。さらに、華族女学校を含む日本のこの時代の女子教育に、イギリスのエリザベス・フィリップ・フューズの来日が影響していることや、『女教一斑』から華族女学校における彼女の演説の記録を明らかにしたことから、新たな実施調査の課題を見出した。 (3)研究対象大学への実地調査:研究代表者は、イギリスの「旧ケンブリッジ、トレーニング・カレッジ」である、 現在のヒューズ・ホールを訪問し、担当者との面談とともに資料収集等を行った。研究分担者は、北米の有力私立女子大の一つであるブリンマー大学を訪問し、関係者と面談を実施した。さらに、北米私立女子大学との対照群として、アメリカの女子大学の中でも先導的取組みをしてきたノースカロライナ州立女子大学の女子教育と身体活動に関する資料を収集した。 (4)研究成果報告:研究代表者は、日本スポーツとジェンダー学会13回大会において、「華族女学校の女子教育とスポーツ教育理念-細川潤次郎の『女教一斑』を手がかりとして- 」と題した研究発表を行った。その内容は、学会誌「スポーツとジェンダー研究13号」には発表抄録として執筆した。研究分担者は、女子教育に関わる著書『健康教育:表現する身体』(山崖俊子・山口順子共編著、勁草書房 2015.総ページ:190ページ)研究成果として出版・発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に予定した研究計画は、上記研究実績の概要において示した通り、ほぼ予定通り進捗した。特に実地調査において成果が得られた。しかし、研究課題の醸成を図るために予定していた研究会の実施や中間報告のための冊子の作成には至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度・26年度の研究成果に基づき、研究代表者と分担者のそれぞれの研究課題に関してさらに資料収集や情報入手に努める。その上で、最終年度の研究のまとめとして、冊子の作成やシンポジウム等を企画したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
実地調査に係る旅費が予定を下回ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
調査旅費または冊子作成費に充当する。
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