本研究は、近代日本において欧米からの先進的な教育に影響を受けつつ女性スポーツ教育を牽引する役割を担ったと考えられる華族女学校の体育・スポーツ教育の事例を検証し、今日のグローバル化に繋がる女性のスポーツ文化の先駆的展開を明らかにすることを目的とした。そのために、第4代校長の細川潤次郎の教育観と具体的な教育内容をアーカイブズ資料から読み解いた。また、津田梅子の留学先であった米国ブリンマー大学と下田歌子が視察した英国チェルトナム・レディース・カレッジの調査を実施し、欧米のモデルが近代日本の女性スポーツ教育にどのような影響をもたらし、現代のグローバル化とどのように関わって来たかを模索した。
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