本研究では、太鼓音楽の黎明期(1950年代から1960年代)を対象に調査をおこなった。主な成果は、次のとおりである。 (1)個人が所有する黎明期の太鼓グループの映像資料(ビデオテープ)の70本のデジタル化をおこなった。(2)太鼓音楽が日本で誕生してから北米に普及して世界音楽となるまでの大まかな流れを把握し、著書『ハワイに響くニッポンの歌』の第6章に記した。(3)黎明期の人気曲は、現在世界的なスタンダード曲として演奏されていることが明らかになった。(4)黎明期の太鼓グループが構築したヨコの繋がりは、世代交代した現在まで続き、奏法上の影響関係が多くみられることがわかった。
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