本研究では、時系列的に整理され、時代毎の社会・経済的事象との対応をとることが可能な一コマ漫画のデジタル化を行った。対象としたのは、国際漫画大賞を実施してきた湧別町漫画館に多数所蔵されている漫画家の作品であり、約250点について、1200DPIの超高精細デジタル画像を作成した。このコンテンツを基礎として、漫画に描かれた特徴を人間がコーディングし、コーディングされたデータに対して、自己組織化マップ法を適用し、脳の学習に類比的な方法で自動的に一コマ漫画を分類する手法を開発した。また、分類結果を、時代の集合表象として扱い、社会・経済的事象との対応関係を図るための手続きについても新規に整備した。
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