聴覚障害児童が国語科教科書の文を理解するための手だてを得ることを目的として、小学校国語科教科図書(平成23年度版)、全5社52冊に掲載されている説明文と物語文(計199)に用いられている文を対象に、各文を文節に分け、主語と述語に付随する文節数で構文型を決めた。その際、重文は全て単文に分解し、省略された主語は補った。使用頻度が上位3位までの構文を抽出した結果、説明文と物語文では、多く使用される構文型に違いがあり、また、学年によってもその傾向が異なることが示された。また、述語として用いられる動詞は、学年や単元を問わず、用法が多様な動詞が使用される傾向にあり、構文指導における留意点として挙げられた。
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