整数の加減乗除の四則演算のみを用いて、物理学・工学・経済学などで重要な役割を果たす偏微分方程式を非常に高い精度で解く新しい手法の提案と実装を試みた。これは、すでに研究代表者によって提案されている常微分方程式の同様の整数型の解法を、離散数学的手法により、偏微分方程式に拡張したものである。 研究期間内にすべて完全に完成するには至らない点があったが、副産物として、この解法に関して、微分積分分野のこの数値解法が古典整数論と深く関係しているとことなど、多くの数学的に興味深い知見が得られ、あらたな展望が生まれた。
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