1987 年のEriksenによる多変量正規モデルの測地線のミステリアスな導出に対し、群作用による理解を目標としたが、指導下の博士課程学生である井上公人がリーマン対称錘の沈め込みを用いて解決した。これは一般の楕円型モデルに対しても新しい示唆を与える。また、確率分布由来で定義されたα行列式の表現論から定まる対称群のリース積と一般戦型群の相対不変式となるリース行列式を用いた群-部分群行列式の研究を行った。さらに、Levi 過程の一種である Maixner-Pollaczek 過程の多変量化に必要な多変数Maixner-Pollactzek多項式の理論を対称錘上の調和解析の枠組みで構築した。
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