本挑戦的萌芽研究の目的は、研究代表者らの従来の研究成果を踏襲し、切断多面体の正規性予想の肯定的な解決に挑戦することであった。切断多面体の正規性予想が、特に、組合せ論の研究者を魅惑するのは、「切断多面体の正規性予想が肯定的ならば、四色定理が従う。」という結果(David E. Speyer)に負う。研究代表者は、切断多面体の膨らましの組合せ論の観点、および、切断イデアルのグレブナー基底のイニシャルイデアルの観点から、切断多面体の正規性予想の肯定的な解決に挑戦するとともに、否定的な解決も視野に入れながら、切断多面体と切断イデアルの多角的な研究を展開した。
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