100m以深の地下生物圏における嫌気性微生物の実体はよくわかっていない。本研究は、混合体試料のままでその場観察が可能な誘電分光法に着目し地下生物圏の探査に応用することを考えた。嫌気状態で温度可変な誘電分光測定を行える反応装置、小型セル電極などを試験、作成し、バイオリサイクル施設よりメタン菌を主とする嫌気性生物を液体状態で採取し試料とした。嫌気性生物の混合サンプルのインピーダンス測定から200-600kHz付近で古細菌に由来すると思われる誘電スペクトルのピークが見られ、また15℃、30℃、55℃の範囲で温度が高くなるほど顕著であった。メタン菌で誘電分光法を利用する条件等を明らかにした。
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