超音波-重力複合場では粒子の大きさによらず密度や圧縮率の違いのみを見分けることができる。マイクロ粒子表面での反応により超音波物性の変化を起こし、それを捉えることを目的とした。溶液中の微量成分が、高分子粒子と金ナノ粒子の結合を誘起させる系を想定して検討を行った。金薄膜層をメッキしたアクリル粒子では想定通りの挙動が確認できた。ポリスチレン(PS)粒子表面で特異的反応で金ナノ粒子の凝集を誘起し、密度変化を捉えることを試みたが、PS粒子は密度のばらつきが大きくこの目的に適さないことがわかった。そこで、表面修飾が容易で均一組成の高分子の合成を検討し、本目的に適した粒子の作製に成功した。
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