異種界面に生じる真性応力は半導体微細パターンの構造不安定を引き起こす重要な因子のひとつであり,工学分野においては,真性応力に起因する構造不安定を原子スケールと連続体スケールの観点から定量的に予測することは必要不可欠である.本研究では,板理論を適用して,ドライエッチング中の微細パターンの横うねり座屈に関する予測モデルを構築し,実験データとの比較から本モデルの有効性を示した.次に,分子動力学法を用いてドライエッチングの原子モデルを構築し,酸化膜形成解析によって酸化膜内の圧縮応力が1GPaを超えることを明らかにした.以上より,連続体モデルと原子モデルに基づいた微細パターンの座屈評価手法を確立した.
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