本研究課題では、アンテナなどの導体や誘電体等の散乱体の最適形状をコンピュータによる数値計算を駆使して求める方法論の基礎の確立を目的とし、次のような成果が得られた。(1)ブロックSS法に境界要素法を組み込み、高精度に固有振動数の計算ができることを示した。 (2)2次元の電磁波散乱問題のトポロジー導関数の導出と境界要素法の定式化を行い、観測点における磁場強度を最大にする散乱体のトポロジー最適化問題に適用した。(3) 3次元のマックスウェルの方程式に対して、境界要素法による電磁波動散乱問題の境界積分方程式の定式化を行い、真空中に無限小の誘電体が発生する際の目的関数のトポロジー導関数を導出した。
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