これまで高濃度PドープSi基板上に直接平坦なGe膜が形成されることを示してきたが、本研究によって、高濃度のBドープSi基板上にも直接平坦なGe膜が形成できることを示した。また、高抵抗基板でも、初期に高い成膜速度で微細・高密度の島を形成する事によって、その後、成膜速度に依存せずGeが次第に平坦化成長することが判った。これは結合手の多い凹部に泳動するGeが安定に固定化されるアンカー効果によると解析した。この手法によりRMS=0.23nmの極めて平坦で、CVD法より貫通転位の少ないGe膜が得られた。電流は主に転位の多い界面を流れたが、縦方向に整流性を持たせることで、有効なチャネル形成が期待できる。
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