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2014 年度 実績報告書

溶融合金‐アルミナ界面を利用したAlN結晶成長の試み

研究課題

研究課題/領域番号 25630338
研究機関大阪大学

研究代表者

田中 敏宏  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10179773)

研究分担者 鈴木 賢紀  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20610728)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード界面自由エネルギー / 結晶成長 / 溶融鉄合金
研究実績の概要

本研究では、将来の新素材の一つとして有望視されているAlN結晶を溶鉄の融点以下の温度において結晶成長させることを溶鉄と固体アルミナ(Al2O3)の界面物性を利用して達成することを試みた研究である。溶鉄‐固体アルミナ間の界面自由エネルギーは他の固体酸化物・窒化物に比べて非常に大きく、同界面自由エネルギーを低下させるように様々な緩和現象が生じることが予想される。その際、溶鉄‐AlN間の界面自由エネルギーは溶鉄‐Al2O3間の界面自由エネルギーに比べて小さいため、溶鉄に窒素が含まれる際には、溶鉄‐Al2O3間の界面に優先的にAlNが生成する可能性がある。本研究ではこの点に着目し、AlN結晶の成長とその同定を進めてきた。具体的には、溶融Fe-Al合金中に固体Al2O3基板を浸漬させ、種々の窒素ガスを供給することによって溶融鉄合金-固体Al2O3界面にAlN結晶を生成させることを試みた。この反応は溶鉄を炭素飽和とすることによってAlの活動を増加させAlNの生成を加速することができると同時に、合金の液相線温度が1200℃程度にまで低下できるので現状の気相法に比べて非常に低温でAlN結晶を成長させること方法であることを見出した。得られた結晶は1ミクロン程度の径の針状結晶であり、多数の針状結晶を作製することができた点も大きな成果である。平成26年度は特に前年度に得られたAlN結晶の同定作業を中心に研究活動を進めた。顕微ラマン分光等の手法を導入した結果、得られた結晶はAlNであることを確定できた。またAlNが溶鉄‐固体Al2O3界面に生成した際、溶鉄の固体Al2O3に対する接触角が低下する現象の観察にも成功し、高温界面物性に関する新たな知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 溶鉄-固体アルミナ間の界面物性を利用したAlN結晶成長2014

    • 著者名/発表者名
      後藤 弘樹 鈴木賢紀 田中敏宏
    • 学会等名
      第168回日本鉄鋼協会秋季講演大会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2014-09-24 – 2014-09-24

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公開日: 2016-06-01  

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